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顧客事例

日本最大の駐車場検索・予約サービス「akippa」に Google Maps APIs を活用

2017年3月29日
Google Cloud Japan Team

オンラインで簡単に駐車場を検索・予約できる「akippa」。2017 年 2 月現在、「akippa」に登録されている駐車場数は日本全国の約 9,000 か所に及び、日本最大の予約駐車場サービスに発展している。この「akippa」に登録されている駐車場の所在地を示す画面に Google Maps APIs が活用され、エンドユーザーの使い勝手向上に一役買っている。

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(写真左)開発チーム 東垂水 太一氏

(写真右)取締役 CMO akippa 事業部長 広田 康博氏

無償版の利用回数上限に近づく

「akippa」を運営する akippa 株式会社は、創業者の金谷元気氏によって 2009 年 2 月、合同会社ギャラクシーエージェンシーとして設立された。2014 年 4 月、駐車シェアリングサービス「akippa」をスタート(2015 年 2 月に現社名に変更)。当初、駐車場の所在地を示す画面には Google Maps APIs の無償版(標準プラン)を採用していた。

「最も多くの人が利用して使い慣れている地図情報サービスであることが最大の理由でした。そのため、まずは無償版を利用することにしました」と取締役 akippa 事業部長の広田康博氏は言う。その開発期間は 3 ~ 4 か月程度であったという。

「Google Maps を前提としたシンプルなユーザーインタフェース としたこともあり、短期間でローンチできました」と開発チームの東垂水太一氏は説明する。

「akippa」の運営が始まると、テレビや新聞などに取り上げられるようになった。すると、アクセスが増加しはじめ、無償版の利用制限に近づいた。このアクセス増に対応するため、広田氏らは Google Maps APIs のプレミアムプラン含め、基本的に利用回数に上限のない地図情報サービスへの移行を決断した。

先々のサービス機能の充実も視野に

広田氏らは、他社の地図検索サービスも比較検討した。正式に Google Maps APIs に決定した理由を、広田氏は次のように話す。 「一番大きかった理由は、標準プランをずっとユーザーに利用してもらっており、 Google Maps の UI / UX をこの時点で変えることは相当大きなリスクが伴うことでした。加えて、我々にとっては、Google 製品に対する信頼感、安心感が大きかったですね」

また、東垂水氏は次のように言う。 「開発するエンジニアも使い慣れていますし、Google Maps APIs は機能も豊富で、開発工数が少なくて済むというメリットがありました。Web サービスを運営している他社との情報交換の中で、Google Maps APIs 以外の地図検索サービスには制約が多いという話も耳にしていました」

さらに、広田氏らは先々のサービス機能の充実も視野に入れている。

「akippaは空いている場所をオンラインで貸し借りができることがメリットです。看板などの設備も不要なため、住宅街の中など見つけづらい場所もあります。そのような場所でも、ストリートビューでナビゲーションすれば解決できます。そういった便利な機能は Google Maps ならではです」(広田氏)

アクセス数が増えても安心

「akippa」は話題のサービスとしてテレビ番組で紹介される機会も多く、開発者としてはトラフィックの急増に悩まされていたという。「アクセス集中でサービスが停止してしまうと、大きなイメージダウンにつながってしまいます」と広田氏。東垂水氏も「無償版では 1 日の上限数が決まっているが、有償版の Google Maps APIs であればどれだけアクセスが増えても問題なく対応できる」と精神衛生面のメリットを補足する。

 今後は、前述のとおりストリートビューによるナビゲーション機能の実装などの機能充実や、海外展開を柱にスケールアップを図る方向だ。グローバルに対応している Google Maps APIs ならば、そのまま海外にも展開できる。 

「海外には駐車場スタッフに駐車作業を委ねるバレーパーキングが多くあるので、それも取り込んで充実化を図る予定です」(広田氏) 

さらに、その先には「自動運転」との接続も視野に入れている。

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目的の駐車場の場所と金額をGoogle Map を活用して表示(スマートフォン画面)

「最終的に、車をどこに停めるかが運転手にとっての悩みです。車の目的地は駐車場なのです。外出する時、自動運転装置の目的地を『akippa』で検索してそのまま設定するといった機能ができれば、便利に使ってもらえると思っています」と広田氏は言う。 

車を運転する人なら、誰しも空いている駐車場を探すことにストレスを感じた経験はあるだろう。行きたい場所から離れた駐車場に停めざるを得なかった、つい、駐車禁止の場所に停めてしまったということがあったかもしれない。特にイベントが行われる時、会場周辺で駐車場を確保するのは至難の業だ。その点、駐車場を検索しそのまま予約ができる「akippa」は、こうした問題を一挙に解決する。 

「akippaの経営理念は"なくてはならぬをつくる"です。駐車場不足という社会問題の解決に貢献することで"なくてはならぬ"を実現します。」と広田氏は結んだ。

Google Maps の導入事例はこちらをご参照ください。

(取材日 2017年2月)

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