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セキュリティ & アイデンティティ

生まれ変わった Gmail、より安全でインテリジェントなビジネス ツールへと進化

2018年4月27日
Google Cloud Japan Team

* この記事は米国時間 4 月 25 日に Keyword に投稿されたものの抄訳です。

Google が G Suite で目指していることは当初から一貫しています。クラウド ベースのコラボレーションとビジネス ツール スイートによって仕事の進め方を改革しようとする企業を支援することです。

このたび、G Suite を有償利用していただいている 400 万社以上のお客様向けに、今まで以上に安全でスマートかつ効率的に業務を遂行できるよう支援する G Suite のメジャー アップデートを発表しました。その目玉となるのが、新しい画面デザインを採用し、高度なセキュリティ機能と Google の AI 機能を備え、他の G Suite アプリとの連携が緊密になったまったく新しい Gmail です。また、ToDo リスト についても、出先での作業を管理する新しい機能を導入しています。

Gmail の新しいセキュリティ機能で機密データの安全性を確保

データのセキュリティを確保することは Google にとって最優先事項です。何者かがたとえば役員のふりをして機密情報の不正入手を企むビジネス メール詐欺(BEC)への対策として、新しいフィッシング対策機能を今年 3 月に導入したのもそのためです。Gmail は、この新機能を使ってユーザーに警告を発したり、メッセージを自動的にスパムとして処理したりすることで、BEC の 99.9 % をブロックしています。

今回のアップデートでは、Gmail 情報保護モードという情報保護のための新しいアプローチを導入しました。情報保護モードを使用すると、有効期限を設定したり、送信済みのメッセージを取り消したりすることで、メール内の機密情報を保護できます。SMS パスコードによる追加認証を通過しなければメールを見られないようにすることもできるため、相手先にメッセージが残っている場合にそのメール アカウントが乗っ取られても、データを保護できます。

組み込みの情報権限管理(IRM)機能を使用すれば、メッセージの転送、コピー、ダウンロード、印刷を禁止することも可能です。これは、誤って機密情報が他人に開示されることを防ぐのに役立ちます。情報保護モードは今後数週間以内に Gmail の一般ユーザーに自動的に提供されるほか、一部の G Suite のお客様もご利用いただけるようになります(広範なロールアウトについては文末に記載)。

Gmail 内のセキュリティ警告についても、社員に対する明確な行動要請になるわかりやすいデザインになりました。危険かもしれないメールが送られてきた場合は、従来よりも大きくて目立つ警告を使い、はっきりと注意喚起します。

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従来よりも大きくて目立つ警告は、機密情報のセキュリティ確保に効果的です

昨年 6 月に発表したとおり、Gmail を広告表示のためにスキャンすることはありません。また、これまで通り G Suite の Gmail に広告が表示されることもありません。

AI を活用した効率的なメール処理

アクションの提案やスマート リプライ、ハイプライオリティ通知といった Gmail の新しい AI 機能は、重要な仕事にもっと多くの時間を充てたいときに役に立ちます。

ビジネスパーソンの多くは一度に処理しきれないほどのメールを受信しており、それゆえ大切なメールを見過ごすことも少なくないでしょう。アクションの提案を使用すると、Gmail はメッセージのフォローアップや返信が必要なことを積極的に知らせてくれます。

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Gmail は、優先的に処理すべきメールが受信トレイにあると、インテリジェントに合図を送ります

Google は昨年、Gmail モバイル アプリにスマート リプライを導入しました。スマート リプライは毎日数億件ものメッセージを処理しており、すでにモバイル アプリでの返信メールの 10 % 以上で使われています。今回のアップデートでウェブ アプリの Gmail にもスマート リプライを導入し、メールへの返信をスピーディに行えるようになりました。

Gmail モバイル アプリには、仕事の中断や雑音を減らすのに役立つ新機能も追加されます。ハイプライオリティ通知と呼ばれるこの機能は、重要なメッセージの受信だけを通知して、作業の中断を最小限に抑えることに貢献します。また、Gmail はメーリング リストの購読を解除するようアドバイスも行います。送信されるメールの数や、ユーザーが実際に読んでいるメールの数などを手がかりに AI が判断し、その結果に基づいて購読解除を提案するよう通知します。今後数週間以内に、モバイル アプリの受信トレイには次のような通知が表示されるようになります。

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重要なことだけに集中する(そして雑音を取り除く)ために役立つモバイル アプリの新しい通知

Salesforce は、グローバルなプロジェクトでのコラボレーションに向け、数か月にわたって新しい Gmail をテストしてきました。同社のエグゼクティブ バイス プレジデントで CIO の Jo-ann Olsovsky 氏は、「CRM のグローバル リーダーとして、ステークホルダーとの迅速かつ安全なコミュニケーションは私たちにとってきわめて重要です。Gmail の新しくて使いやすいインターフェースとアプリ内蔵の AI 機能のおかげで、社員たちは受信トレイ管理に時間を費やすことから解放され、顧客の成功を支援することに多くの時間を割けるようになり、コラボレーションが今までよりも機敏で効果的なものになりました」と述べています。

Gmail の新しくて使いやすいインターフェースとアプリ内蔵の AI 機能により、コラボレーションが機敏で効果的なものになりました。

Jo-ann Olsovsky 氏、Salesforce の EVP 兼 CIO

使いやすいツールで効率のよい受信トレイ操作を実現

Gmail ウェブ アプリは、より迅速にメールを処理できるデザインに変わりました。受信トレイの添付ファイルはスレッドを開かなくても表示され、クリックすることも可能です。会議の招待状に対する返事、メール スレッドのアーカイブ、適切なタイミングでのスヌーズといった操作についても、メールの上でホバリングするだけで(クリックなしで)できるようになりました。

デザイン変更の一環として、日常的に使う他の G Suite アプリと Gmail との連携も強化しました。Google カレンダーに含まれる予定の表示、作成、編集や、Google Keep へのアイデアの書き込み、ToDo リスト での タスク管理などは、すべて受信トレイのサイド パネルから操作できます。

受信トレイのサイド パネルからは、普段よく使うサードパーティ製のビジネス アプリと同じように、Gmail アドオンにも簡単にアクセスできるようになりました。作業の際にタブやアプリの間を行き来する必要はもうありません。カレンダー、ドキュメント、スプレッドシート、スライドといった他の G Suite アプリでも、今後数か月以内にこのような形でサイド パネルを充実させていきます。

ウェブ アプリ版の Gmail では、新設のオフライン機能により、Wi-Fi が見つからないときでも作業を中断せずに続行できます。直近 90 日分のメッセージの検索、返信、削除、アーカイブについては、オンラインのときと同様にオフラインでも可能です。こうしたオフライン機能は、今後数週間以内に利用できるようになります。

すでに触れたように、ウェブ アプリ版の ToDo リストは一新され、新しいモバイル アプリ版の ToDo リストは出先での作業を効率的にサポートします。ToDo リスト を使用すれば、タスクの作成とサブタスクの追加ができ、また、タスクの円滑な遂行に役立つ通知機能付きの期限を設定できるようになります。

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新デザインのウェブ アプリと新しいモバイル アプリの ToDo リスト は、プロジェクトの進行と期限を管理します

ToDo リスト は G Suite と密接に統合されているため、Gmail のメールを ToDo リスト にドラッグ&ドロップするだけで タスクを作成でき、期限付きのタスクは Google カレンダーに表示されます。新しい ToDo リスト モバイル アプリは、Google Play ストアまたは iOS App Store からすぐにダウンロード可能です。

早期試用プログラム(EAP)に参加された企業ユーザーの方は、管理コンソールでオンにすれば、ここで紹介した Gmail の新機能をすべてご利用いただけます。新機能を有効にする方法の詳細はこちらをご覧ください。オフライン機能、機密モード、アクションの提案、ハイプライオリティ通知、およびメーリング リスト購読解除提案については、今後数週間以内に提供を開始します。また、個人向けの Gmail をご利用の方も新機能をオプトインできます(右上の設定で「新しい Gmail をお試しください」を選択してください)。

新しい Gmail の使い方については、ヘルプセンターのドキュメントラーニングセンターCheat Sheet をご覧ください。

- By David Thacker, VP Product Management, G Suite

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