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Google Cloud Next ’18 2 日目の出来事

2018年7月27日
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Google Cloud Japan Team

Next ‘18 にスクーターでステージに登場した GO-JEK は、ジャカルタ周辺を駆け回り、毎日 4 テラバイトものイベントデータが生成されています。一方、20 世紀フォックスでは 機械学習モデルを 30 秒で構築されており、Google Cloud を活用してお客様が成し遂げる様々な偉業には驚かされるばかりです。Next ’18 の 2 日目の発表やアップデートでは、クラウドの構築や、クラウドの用途の可能性を広げる多くの新機能を紹介しました。

構築をより簡単に

Google Cloud Platform(GCP)が提供する多様なデータベースの機能やオプションが可能にする柔軟性と高いパフォーマンスは、お客様において、簡単かつ思ったとおりのアプリケーション構築を可能にします。また、新たなパートナーとの提携やインテグレーションにより、GCP でこれまで以上に多様な種類のワークロードを実行できるようになりました。

発表内容

  • マネージド サービス プロバイダ(MSP)との協力により、専用ハードウェアを使用して GCP 上で Oracle のワークロードを実行できるようになりました。
  • インテルそして SAP とのコラボレーションによって、Intel Optane DC Persistent Memory を搭載した Compute Engine VM 上で、大容量の SAP HANA ワークロードをより低コストで実行することができます。
  • GCP コンソールに Cloud Firestore のUI にアクセスできるようにすることによって、近く、より多くのお客様に Cloud Firestore ベータ版をご利用いただけるようになります。これによって、クラウド ネイティブ アプリのデータを保存、同期、照会できるようになります。 さらに、Cloud Firestore はまもなく Datastore Mode の使用も可能になり、こちらでは、より優れたアプリのパフォーマンスおよび強い整合性が得られます。
  • 大規模スケーリングが可能な NoSQL データ ベースである Cloud Bigtable で、ゾーン間でのレプリケーションが可能になりました。また主要アクセス パターンをマッピングしてパフォーマンスの問題をデバッグするのに役立つ  Key Visualizer for Cloud Bigtable のベータ版もリリースします。
  • Compute Engine ではリソースベースの価格設定が適用されるようになりました。一定期間に消費するリソースの数に基づいて費用が計算され、お客様のコストをさらに節約し、請求が簡単になります。

AI を、すべてのビジネスに

Kubeflow を使用しているマルチクラウドやオンプレミスなど複数の場所や、Cloud ML Engine の scikit-learn および XGBoost など、より多くのライブラリ提供を通じ 、ユーザーがより迅速に機械学習モデルのトレーニングを完了させられることができるようサポートしています。

発表内容

  • Cloud TPU Pod と第 3 世代 TPU のアルファ版の提供を開始しました。Cloud ML Engine でモデルをさらに速く学習させることができます。
  • scikit-learn と XGBoost を使用し Cloud ML Engine で学習とオンラインでの推論の両方をサポートできます。
  • Kubeflow v0.2 によって、Kubernetes で機械学習のソフトウェアスタックが使いやすくなりました。
  • Iron Mountain との協力で、お客様が保管されているドキュメントの中から見つけづらいような情報も抽出できるようになりました。
  • Edge TPU は、TensorFlow Lite 機械学習モデルをエッジ側デバイスで実行するために設計された小型の ASIC チップです。Injong Rhee が基調講演で示したように、このチップは 1 セント硬貨の上に 4 枚収まるほど小さいものです。
  • Cloud IoT Edge は、Google Cloud の強力な AI 機能をゲートウェイや接続されたデバイスにまで拡張します。

働き方の再考

企業の皆様のなかには、クラウドを活用したコラボレーションを実施したくても、自社の規模で実現するにはどのように開始すればいいか疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。電子メールのセキュリティは? データをどのように管理すべきか? G Suite は、既存のツールやシステムとどのように連動できるのか? 本日発表した G Suite の新機能は、まさにお客様のこうした問題を解決するために設計されました。

発表内容

  • リニューアルしたセキュリティ警告、スヌーズ、オフラインアクセスといった新たな Gmail の機能は、G Suite のお客様がより安全かつ効率的にコラボレートできるように、 本日一般提供を開始しました。
  • Cloud Search の新機能で、クラウドとオンプレミスのどちらに格納されているかに関わらず、G Suite の外部にあるサードパーティのデータも、インテリジェントかつ安全にインデックスできるようになりました。 この機能は、現在一部のお客様にご利用いただけるようになっており、今後、段階的により幅広いお客様に提供してまいります。
  • エンタープライズ向けの Google Voice が G Suite において早期試用プログラムで利用可能になりました。こちらにより、管理者はユーザーの管理、電話番号の提供や移行、詳細なレポートへのアクセスなどを行うことができます。
  • 本日、使用量ベースの価格設定で利用できるスタンドアロンの Drive Enterprise を正式に提供開始しました。これによって、従来のエンタープライズ コンテンツ マネージメント(ECM)システムからのデータ移行が、さらに簡単になりました。
  • G Suite Enterprise for Education が新たに 16 か国で利用が可能になりました。

データからインサイトへ

企業で扱うデータが膨大な量になり、ビジネスでデータが毎年発生するにつれて、そうしたデータを保存、管理、分析し、さらにそれらのデータが意味することを理解できるようにする、高度なツールが必要です。企業がデータから重要なインサイトを得るための、いくつかのデータ解析ツールの拡張機能を本日発表しました。

発表内容

  • BigQuery ML は データアナリストやデータサイエンティストがシンプルな SQL コマンドによって簡単に、かつ直接 BigQuery から機械学習モデルを構築できる新製品です。これにより、機械学習がより身近なものになります。 BigQuery ML は本日、ベータ版で利用可能になりました。
  • BigQuery Clustering を使用すると、複数の行を共通キーでグループ化し、クエリ速度を向上させることができます。
  • 複数の地理データ タイプを扱うことができる BigQuery GIS のをパブリックアルファ版をリリースしました。
  • スプレッドシートから直接 BigQuery のデータウェアハウスにアクセスできるようにする、Google スプレッドシートと BigQuery のデータコネクタのベータ版を本日リリースしました。
  • 本日、ベータ版をリリースした Data Studio Explorer で、複数のテンプレートとワンクリックで視覚化するツールが使用可能になりました。
  • マルチクラウド デプロイメント戦略のオーケストレーションに役立つ、マネージドの Apache Airflow サービスである Cloud Composer の一般提供を本日、開始しました。
  • Customer Managed Encryption Keys for Dataproc(BigQuery では一般提供/ Compute Engine と Cloud Storage 用はベータ版)を使用して、チームやユーザーに対して、 ID 認識のための認証キーの提供や取り消しなど詳細な制御が可能となります。
  • Dataflow Streaming Engine のベータ版リリースや、 Python のサポート(一般提供)等、ストリーミング分析に関するアップデートを発表しました。
  • お客様が大規模なバッチデータを素早く処理できるようになる Dataflow Shuffle の一般提供を開始しました。
  • アルファ版でリリースした Dataproc Autoscaling では、Hadoop と Spark でクラスターが自動的にスケーリングされる他、Dataproc Custom Packages (アルファ版)では、トップレベルでの Apache コンポーネントを Dataproc 内のチェックボックスの選択肢を選ぶだけで、素早いデプロイが可能になりました。

さらに安全なクラウドを目指して

クラウドサービスプロバイダーが、信頼を得られるかどうかは経営理念、運営方針、提供するツールなど多面的な要素にまたがっています。本日、私たちはさまざまなセキュリティ関連のツールと機能を発表しました。お客様のデータ、ユーザー情報、運用環境を守るための、万全の体制を整えています。

発表内容

  • Context-aware access 機能により、ユーザーの識別情報、位置、リクエスト内容にもとづいてアクセスをコントロールすることができるようになります。
  • クラウド管理者等のような強い権限を持つユーザーを保護するために、Titan Security Key を開発しました。これは Google が開発した完全性検証用ファームウェアを内蔵する FIDO セキュリティ キーです。
  • Shielded VM は、仮想マシンの改竄防止を支援し、また、アカウント情報の流出防止に役立ちます。
  • Binary Authorization を導入すれば、コンテナ イメージをデプロイする際に署名による検証を義務づけることができます。
  • Container Registry Vulnerability Scanning は、脆弱なパッケージが含まれているイメージのデプロイを防ぎます。
  • DDoS 攻撃とアプリケーションの防御サービスである Cloud Armor の地理的なアクセス制御により、アプリケーションに接続しようとするクライアントの地理的位置にもとづいて、サービスへのアクセスを制御します。
  • Cloud HSM はフルマネージドのサービスで、ハードウェア セキュリティ モジュール (HSM)クラスタを介さず、最も機密性の高いワークロードを保護します。
  • Access Transparency は本日、一般提供が開始されたツールで、Google Support や Engineering が Google Cloud 上にあるのお客様のデータやシステム設定を変更した際、その履歴を残し、可視化します。

Next’18 開催期間中の主なニュースをアップデートします。どうぞお楽しみに。

*この記事は米国時間 7 月 25 日に投稿された、“ What happened at Google Cloud Next’ 18: Day 2”の抄訳です。Google Cloud Next’ 18 のサマリー(英語版)は、こちらからご覧いただけます。

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