Q. 普段どんなお仕事をされているのですか?
アジア地域のオペレーションのスペシャリストとして、Google for Work の製品 (主に Google Apps、Maps、Search、Chrome) に関するセールスサポート、ならびにバックエンドプロセスの構築や改善、ベンダーのトレーニング業務に携わっています。チームメンバーは、米国、ヨーロッパ、インドにおり、私自身はアジア地域担当として、日本、シンガポール、香港、オーストラリア等のサポートを行っています。
通常朝出社すると、まず日本時間の夜中のうちに行われたアップデートやプロセスサイドの変更、新製品の確認を行い、その後お客様やパートナー様からのお問い合わせに対応していきます。並行して、社内の営業からの質問にも回答していきます。私が担当している業務は、Google Apps 発注後の開通作業や人数管理といったいわば黒子的な役割ですが、プロセスを改善しお客様にサービスを滞りなくお届けすることをミッションに、グローバルのチームが一丸となって業務にあたっています。他にも、キャリア ディベロップメントの一環として、20%プロジェクトにも積極的に取り組んでいます。
Q. 20% プロジェクトとは何ですか?また、これまでに取り組んで来た事について教えてください。
業務時間のうちの20%を、与えられた仕事以外に使って良いというのが『20%ルール』で、そこで取り組むのが『20%プロジェクト』です。日々の業務とは違う仕事をすることで、人脈が広がったりイノベーティブなことに繋がったりするだけでなく、20%プロジェクトで培ったことを通常業務に還元して様々なアイデアが生まれる、といった相乗効果を含めて推奨されているプログラムです。
これまで取り組んできた中で特に思い入れがあるのが、新製品のローンチ前の立ち上げプロジェクトです。オペレーションを担当するプロジェクトメンバーが限られるなか、在庫管理やベンダーの立ち上げ、サポート周りなど山積するタスクを Google Apps を駆使しながら短時間でローンチさせ、まさに、Google の最たるものを見たという印象があります。スピード感をもって質を保ちながらどう働くかを体感できたからです。通常業務と並行して大変でしたが、朝起きるのが楽しみなくらい日々の進捗が沢山あり、ゼロから全てを作り上げていくという、日々の業務では成し得ない貴重な経験を積むことができました。
今は、米国やヨーロッパで提供している Google for Work の『チェンジマネジメント』の枠組みを日本・アジアで広めるプロジェクトに参加しています。Google Apps を導入されたお客様にツールをより使いこなしていただき、業務効率化や働きがいを持っていただくことがゴールです。ユーザーの皆さんと『 Google Apps を導入した狙い』についてディスカッションを行うとともに、ツールをより定着させていくための手法を紹介しています。ツールが変わったから現場が変わるということは決してありません。ツールを入れた狙いやツールの使い方を皆が熟知し、『こんな使い方を実践していこう』という話し合いを行うことで、その導入効果は何十倍にもなります。変革を推進・加速し成功に導いていくために、「変化をコントロールしながら導入していきましょう」というのが我々の推し進めるチェンジマネジメントの極意です。
Q. 杉山さんご自身のワークスタイルについて教えてください。
時間に縛られずにフレキシブルに働いています。コアタイムとして自分が担当するアジア地域を見なければいけない時間帯はありますが、必要に応じて朝早く、夜遅く、といったように柔軟に動いています。デスクにいることが重要ではなく、中身を伴ったことがきちんとできているかが、あくまでも評価の対象です。
また、オペレーションという仕事には、きちんとしたプロセスとそのマニュアルが欠かせません。私たちのチームは別のオフィスにいることも多く、変更をすぐチーム全員に周知徹底できるよう、Google サイトでマニュアル等の情報を一元管理して可視化しています。また、チーム内に確認する事項がある場合は、Google ドキュメントのコメント機能で質疑応答し合いながらスピーディに行っています。チーム全員が、当事者意識を持って日頃から Google サイトでの情報管理やマニュアルのアップデートを行っており、『情報が必ずどこかにある』という環境が、安心して仕事ができる支えとなっています。
Q. 米国から日本に来られて、働き方やカルチャーの違いなどで驚いたことなどありますか?
生まれてから 25 年間シカゴで生活していたので、日本に来てから驚くことは多々ありました。その一つは、米国に比べて長時間働く傾向があるところです。文化の違いかもしれませんが、仕事が無限にある中、どこかで区切りをつけて帰るなど働く時間をマネージすることも大事です。誰かがロールモデルとなりそれを周りに働きかけていくことが必要と考え、自ら率先しています。
逆に、日本に来て素晴らしいと感じているのは、サービスの質の高さです。仕事の質もとても高いと思います。実際、日本のお客様からの細かいご要望のおかげで、グローバルのプロセス改善につながった事例がいくつもあります。今後の目標としては、私自身、日本と米国という両方の文化に長い間触れてきたので、互いの良い部分や良い文化を相互にそして世界に発信していくことを、ライフワークとして行っていきたいと考えています。同時に、日本の企業がより元気になっていくための取り組みも継続していきたいと思っています。