Japan 公式ブログ
Google の企業向けソリューションに関する公式な情報やユーザーの事例などを、いち早く皆さんにお届けします。
ゲーミフィケーションアプリ「KiiiN」でジオ マーケティングに新風を吹き込む
2018年5月1日火曜日
YouTube クリエイターを中心とするクリエイターのマネジメント業務や動画コンテンツの制作、さらにはクリエイターに関連するプロモーション提案やグッズ販売といったインフルエンサー マーケテイングの企画運営を手掛ける
UUUM株式会社
。扱っている YouTube チャンネルは 4,300 以上におよび、自社オリジナルのカジュアルゲームや動画メディア、コミュニティアプリの提供・運営を行っています。
UUUM株式会社では、位置情報を活用した集客・送客のためのサービス「KiiiN」を提供しています。クリエイティブユニット ビジネス開発チーム 樋口 剛さんとコーポレートユニット 田中 義人さんに詳しいお話を伺いました。
■UUUM株式会社
クリエイティブユニット ビジネス開発チーム 樋口 剛さん(右)
コーポレートユニット 田中 義人さん(左)
■ 利用しているサービス
Google Maps Android API
、
Google Maps SDK for iOS
■
UUUM株式会社
“人気 YouTube クリエイター グッズ”で効果倍増
コアなファン層を持ち、大きな影響力を発揮する人気 YouTube クリエイター。そのマネジメントや YouTube チャンネルの制作サポートを手掛ける UUUM 株式会社は、2017 年 1 月、新規事業としてゲーミフィケーションアプリ「
KiiiN
」(キーン)をリリースし、ジオ マーケティングビジネスに参入しました。Google Maps APIs を採用し、見やすい UI と高い開発効率を実現しています(KiiiN の詳細資料は
こちら
)。
「KiiiN」は、位置情報を利用し、随所に散らばった宝を拾い集め、さまざまなプレゼントと交換できるゲーミフィケーションアプリ。「KiiiN」を起動したスマートフォンを持ち歩くだけで宝が溜まる仕組みです。宝には「キーン」と「ストーン」の 2 種類があり、キーンはポイントをはじめとして、いろいろなものに“カンキーン”(交換)可能。ストーンは、キーンに“レンキーン(錬金)”することができます。
こうした宝を集客を求める店舗や施設などに置いたり、集めた宝をその店舗でしかゲットできないアイテムと交換できるようにすることで顧客を店舗や施設に誘導するジオマーケティングが可能です。
また、“レンキーン”する画面に動画広告をインサートするメディアとして、このアプリを位置づけることもできます。「その動画広告も YouTube クリエイター が登場するものにして、世界観の統一やシナジーを図る」と開発を担う樋口剛さんは言います。
同社が「KiiiN」を開発した端緒は、YouTube クリエイター 事業以外の新規ビジネスを模索する中で、鉄道ゲームをヒントに日本全国の位置情報を活用した何かをつくろうと着想したこと。当時、位置情報を活用したジオマーケティングが広がり始めていましたが、その多くは店に近づいた際にクーポンを表示するだけで、なかなか誘導効果につながらないと指摘されていました。
2017 年 1 月に「KiiiN」をリリースし、テスト的に半年間プロモーションなしで運用。その段階で、さらにパワーアップする策を検討しました。
「何がアクションを向上させる強力なフックになるかを考えたところ、やはり当社が擁する人気 YouTube クリエイター に思い当ったのです。それまでは、社内にあったグッズをかき集めてプレゼントとしていたのですが、人気 YouTube クリエイター には熱烈なファンがいるので、T シャツやステッカーといった YouTube クリエイター グッズをプレゼントにすれば好反応が得られるかもと考えました」(樋口さん)
この改修で、ユーザーのアクション率が劇的にアップしたといいます。ビジネスサイドの責任者を務める田中義人さんは、次のように言います。
「数量限定の商品を出したら、応募が殺到しました。ほかのルートでは手に入らないと、『KiiiN』に流れてきたファンが大勢いたのです。まさに YouTube クリエイター の威力を実感しました」
位置情報を持つポイント「キーン」を集める
Google Maps に代えて「圧倒的に使いやすくなった」と評判に
「KiiiN」の宝探しの画面は、当初 AR カメラ的に、歩いているとスコープ内に宝が近づいてくるスタイルで作成されました。宝までおよそ 200 mの地点に入ると宝が画面に出現し、徐々に大きく近づいてくるというものです。しかし、ジオ マーケティングツールとして誘導するには、もっと中長距離まで表示させる必要がありました。
「UI を改善していく中で最終的に地図表示がベストと判断しました」(樋口さん)
地図情報システムを選定するに当たり、当初オープンソースのものを検討。しかし、地図データ用のサーバーを自ら構築しなければならず、システム運用の負荷がかかることが想定されました。
「予算もあったので、メンテナンス不要のクラウドサービスの中から真っ先に思い当った Google Maps APIs を検討しました。Google ならば永続的にサービス運用されるでしょうし、Google Maps APIs には、便利な API がたくさん揃っていることが決め手となりました」(樋口さん)
実際に、Google Maps APIs の中で、iOS および Android の SDK を活用して開発。地図はあくまでも宝探しのためにあるので、あえてアイコンはじめ拡大縮小や移動、ナビゲーション機能などを外し、道路や鉄道のみのシンプルな背景に加工しています。
Google Maps APIs の採用には、地図情報のグローバル スタンダードというメリットもあったといいます。
「世界中のエンジニアが Google Maps APIs に関する技術情報やライブラリを公開しています。サンプルコードも GitHub などで見つけることができました。プログラミングは外部に委託しましたが、おかげで効率的に開発できたと思います」
開発期間は、要件定義からテスト終了まで 1 か月ほど。実装そのものは 2 週間程度で、極めて短期間で完成させることができました。しかも、UI を地図に代えた効果もてきめんでした。
「Google Maps にした結果、ユーザーからも『圧倒的に使いやすくなった』と評価をいただきました」(樋口さん)
2018 年度中に 100 万人のユーザー獲得を目指す
現状の主要な画面や機能としては、1 日の記録、周辺マップ、“レンキーン”、“カンキーン”(アイテム交換)など。6 月末には大幅なリニューアルを予定しており、チェックイン機能を追加する計画があります。その開発でも、Google Places APIs の利用を想定。チェックイン機能により、その場所に行くことで多めにキーンをプレゼントしたり、チェックインしなければ見られない動画を再生するといったインセンティブを充実させる予定といいます。
「この大規模な改修まで、お客様に対する大々的なプロモーションの実施は控えていましたが、引合いがいくつか入っています」(田中さん)
さらに、構想としてエリアの移動を促し、より広範囲にジオ マーケティングを仕掛ける機能も検討しているとのこと。宝を歩行中に拾うだけでなく、マップ上でその上をなぞることで取れるようにし、周辺の宝を取り尽くしたら、隣接するエリアへの誘導を図るというものです。
「ルート案内を出して誘導しようと思っていますが、その開発には Google Maps Directions API を活用しようと考えています」(樋口さん)
また、YouTube クリエイター に協力を要請し、「KiiiN」のプロモーション動画を制作。福井県の東尋坊周辺に大量のキーンを配布し、多くのユーザーを集めることを狙いました(
動画
)。近くの観光地に重点的に置き、エリア プロモーションのテストも行いました。
2018 年 3 月 15 日から 4 月 15 日まで行われた期間限定の福岡県東尋坊でのKiiiN活用例:
画面左 : キャンペーン開始前の通常の画面、
画面右 : 期間限定で配布されるレアマップ、キーンの大量GETが可能
「メインユーザーは 10 代ですが、Google Maps を活用した他のアプリがシニア層にも楽しまれているように、「KiiiN」ユーザーの世代を広げたいと思っています。自宅周辺に飽き足らず、もっと広範囲で宝を探したいとなれば、親子、もしくは三世代で出かけて楽しんでいただくという使われ方も想定しています。地域発行通貨や名産品と換金できるようにすれば、デスティネーション マーケティングにも活用できると思います。また、訪日外国人観光客にも使ってもらえるといいですね」と樋口さんは意気込みます。
その他の導入事例は
こちら
をご覧ください。
ビーサイズ株式会社の導入事例 : BoT が人に代わって見守る、位置情報見守りサービス
2017年12月20日水曜日
家電ベンチャーのビーサイズ株式会社は、2017 年 4 月に位置情報を活用して子供を見守る AI ロボット「GPS BoT」をリリース。 GPS だけでなく、携帯電話基地局や周辺の WiFi アクセスポイントから、より正確な位置情報を特定するとともに、Google Maps APIs で使いやすい UI/UX を実現。リーズナブルな価格もあいまって発売開始から半年間で 5,000 回線を超え、さらに成長を加速させています。この GPS BoT 開発にあたってGoogle Maps APIs をどのように活用したか、ビーサイズ株式会社代表の八木さんにお話をお伺いしました。
ビーサイズ株式会社
代表/デザインエンジニア
八木啓太さん
■ 利用しているサービス
Google Maps APIs
■
ビーサイズ株式会社
ギリシャ哲学において、学問・道徳・芸術の追求目標として、人間の理想とされる「真・善・美」。この言葉を理想とするモノづくりを手がけるべく、 2011 年 9 月に設立された家電ベンチャー。社名は、3 つの概念の頭文字 “B” “si”“ze”から命名。目下、BoT により人々の生活を察して暮らしをサポートするプラットフォームを開発しており、その第 1 号のサービスとして「GPS BoT」をリリースした。
Geolocation API を採用し、複数の測位エンジンで位置を特定
2017 年 4 月、テレビ番組で紹介されて人気に火がついた見守りサービス「GPS BoT」。人気の秘密は、生活に安心をもたらす UX にあります。保護者が遠隔で子供を見守るのでなく、BoT が子供を見守り、何かあれば教えてくれるという UX は顧客から高く評価されています。シンプルで簡単、高い見守り性能をもちながら、リーズナブルで明瞭会計(端末 5,800 円、月額 480 円・定額通信料含む)であることもあいまって、口コミで急拡大しているといいます。
「GPS BoT」は、5cm×5cm×1.9cm の BoT 端末と内蔵セルラー回線、クラウド、スマートフォンアプリで構成。BoT 端末は、一般的な GPS 電波に加え、周辺の WiFi アクセスポイントの電波や、携帯基地局の電波もセンシングしてクラウド上で位置を特定する「高精度トリプル測位エンジン」を搭載。これにより、GPS 電波の届かない屋内や地下の位置特定も可能としました。日本中をカバーする携帯電話回線に自動接続するので、BoT 端末を子供のランドセルなどに入れるだけで、どこにいても現在地を一定間隔で発信し続けます。保護者のスマホアプリでは、Google マップ上に子供の現在位置を数分に 1 度の間隔で表示。移動経路も一目でわかります。本製品がこれまでの見守りサービスと大きく異なるのは、保護者が子供の位置をいちいち手動で呼び出す必要がなく、常にクラウドで位置を把握し続けているということ。その行動ログから、自宅や学校、いつも通る通学路など、生活パターンを学習し、自動的に特定します。登下校や帰宅などの通知はもちろん、いつもの経路から外れているなど、異常検知も実装中とのこと。
「本サービスは、保護者に代わって BoT が自動でお子様を見守ることを前提に開発しました。そもそも保護者としては子供が安全であってほしいだけで、常時、見張っていたいわけではありません。誤解を恐れずに言えば、“見守らなくてもいい”サービスこそ私たちが実現させたいことなのです。BoT がお子様につきそい、保護者に代わって見守る。そういうサービスを目指して開発しました。」(八木さん)
みまもりロボット GPS BoT
ユーザーが Google マップの UI/UX に馴染んでいることが大切
同社が Google Maps APIs を採用した理由を、八木さんは次のように説明します。
「大きく 2 つあります。1 つは、Google マップには圧倒的に多くのユーザーがいて、 UI/UX に馴染んでいること。採用する側にはとてもメリットになります。もう 1 つは、
Geolocation API
の存在です。」
Geolocation API は、モバイル端末が検出する携帯電話の基地局や WiFi ノードの情報に基づいて、その位置と精度半径を返す API。「GPS BoT の Geolocation エンジンは 3-4 種類を検討しましたが、Google のものが規模的にも最も信頼性があると判断しました。」
さらに、ストリートビューの機能を活用して子供がどんなところにいるのかを確認できることも保護者にとって一つの安心材料となっているようです。そのほか、Google Maps JavaScript API と Google Maps Android API/Google Maps SDK for iOS を利用しています。
「主なユーザーは、ママやパパなどの保護者。ギークに向けたガジェットではないため、できるだけ“テクノロジー感”を意識させず誰でも簡単に使えるものにすることにこだわりました。これらの API を裏側で活用し高い機能を実現する一方で、それを感じさせない自然な UI/UX が実現できたと自負しています。」
本システムは、Google Maps APIs 関連の開発に数多くの実績を有する株式会社ゴーガに協力を要請。「ゴーガさんの位置情報サービスに関する知見のおかげで、優れた UX の実現ができました。」と八木さんは評価します。
ユーザーが難なく使いこなせると高評価
本サービス開発の最大の課題は、位置を特定する精度と頻度でした。「測位精度の高さは至上命題として、サービスリリース後も日々改善を続けています。BoT 端末の内部ソフトウェア、サーバーサイド、スマホアプリをそれぞれアップデートし、ノイズ除去フィルタや補正アルゴリズムを精緻化するなど『高精度トリプル測位エンジン』のチューニングを続けています。」
測位頻度は、最短で 1 分に 1 度。見守りサービスとしては圧倒的な高頻度を実現しています。一方で、測位を行うほどに BoT 端末のバッテリーを消費することになり、バッテリーの持ち時間とのトレードオフになります。このため、状況を判断し、必要性に応じて動的に頻度を変えるなど、見守り性能とバッテリーの持ちのバランスを最適化しており、改良もすすめています。本サービスの顧客からの声も多数寄せられるといいます。
「『これまで使っていたサービスに比べて、子供がどこにいたかがすぐ分かる』ですとか、『駅や学校についたことなども通知してくれるため、安心して送り出せる』『忙しいなかでも状況がわかり生活に安心が加わった。大変重宝している』といったお声をいただきます。作り手冥利に尽き、大変光栄でうれしいですね。ある事例では、子供が学校に行ったのにアプリに移動がないと思ったら、BoT 端末をご自宅に忘れていた。GPS BoT が安心を支えてくれていたことを改めて感じた。など、期せずして本サービスの有効性が確認できたというケースもありました。」
子供が下校したタイミングがわかることで、保護者が途中で出迎えるといった使われ方もされているといいます。
Google マップに関しては、ユーザーは難なく使いこなしているようで、まさに文句なしの太鼓判だと八木さんは評価しています。リリース後から、学校や自治体、法人などから「複数端末を一元みまもりしたい」という要望が多数寄せられているとのこと。「現在、Web 版の一元管理 SaaS を開発しています。」と八木さん。また、新 BoT サービスとして、屋内で高齢者を見守る BoT や、営業車などの車載用 BoT などの開発を進めています。
「例えば車載用 BoT の場合、車は車道を走るため、Google Maps Roads API が活用できます。より正確に移動経路をトレースしたり、目的地までの到着予測や渋滞予想などにも活用が見込めます。運転や航行に関するオートレポーティングや自動車の管理保守などにも活用できます。」また「IoT/AI の活用を進化させることで、半歩先の未来を予測して機会を捉えたり、注意を促したりできます。 BoT が、頼りになる相棒のように、人生や事業を支える存在となるよう育てたいですね。」(八木さん) 同社のサービスがどう発展するか、楽しみです。
(左)Google マップで、子供の位置を見守り
(右)Google マップのストリートビューで、子供の移動している状況を確認
(子供が実際に移動している画像ではありません)
ビーサイズ株式会社の導入事例 PDF は
こちら
をご覧ください。
その他の導入事例は
こちら
をご覧ください。
日本マクドナルド株式会社の導入事例:店舗情報の更新を 2 週間に 1 度から毎日へ。UI/UX も使いやすく、アクセス数も向上!
2017年10月4日水曜日
日本マクドナルドは、Google Maps APIs を導入してコーポレートサイトおよびスマートフォンアプリの店舗検索サービスを再構築。これにより、より正確な情報をわかりやすくユーザーに提供できるようになった。その結果、ユーザー満足度やアクセス数の向上に結び付いている。
日本マクドナルド株式会社
マーケティング本部デジタルエンゲージメント部
上席部長 渡邉英右さん
■ 利用しているサービス
Google Maps APIs
■
日本マクドナルド株式会社
1971 年 7 月、東京・銀座に第 1 号店をオープン。「お客様と心でつながる、モダン・バーガー・レストラン」をビジョンに、モダンで心地よい店舗環境と最高の QSC(Quality, Service, Cleanliness)そしてバリューを提供するハンバーガー・レストラン・チェーンとして、現在は日本全国に約 2,900 店舗を展開。日本国内においてトップシェアを獲得し続けている。
店舗情報のタイムリーな更新で利便性を劇的に改善
日本全国に約 2,900 店舗(2017 年 7 月現在)を展開している日本マクドナルド。以前より、コーポレートサイトおよびスマートフォンアプリに、店舗の場所や、営業時間などの詳細をお探しのお客様のために地図情報システムを利用した店舗検索機能を提供している。
「マクドナルドの店舗は都会の駅周辺にあると思われがちですが、実は必ずしもそうではありません。駅前に無い場合もありますし、以前は存在していましたが、現在は移転や閉店しているケースもあります。
また、最近は、約 2,100 の店舗で Wi-Fi をご利用いただけることから、当該店舗を探したいというご要望もいただいています。実際にコーポレートサイトに訪問されるユーザーの多くがこの店舗検索機能を利用されており、きわめて重要なものであると位置づけています」とマーケティング本部デジタルエンゲージメント部上席部長の渡邉英右氏は説明する。
さらに同社では、2011 年に Google 検索結果ページに店舗の所在地や営業時間などの情報を掲載できるサービス「Google マイビジネス」を利用し、Google 検索エンジンで店舗情報を検索されるお客様へのデジタル上での顧客体験向上を図ってきた。
ところが、以前に運用していた地図情報システムでは、営業時間などの店舗情報の更新は 2 週間に 1 度しかできなかった。店舗情報は基幹システムに組み込まれ、その更新作業がシステム部門に集約化されていたための措置である。
また、Google マイビジネス を使った更新作業も単独で行う必要があったため、店舗検索ページの更新との二度手間となっていた。このため、Google マイビジネスでの情報の更新が滞りがちとなり、結果としてお客様に最新の情報をお届けできない場合もあった。
「店舗の営業時間がタイムリーに更新されず、『夜中に買いに行ったのに閉店していた』『わざわざ調べてから行ったのに、そこにはお店が無かった』といったお叱りを頂戴してしまったこともありました」と渡邉氏は打ち明ける。
一方、コーポレートサイトとスマートフォンアプリは別々に運用されていたため、両者の間で異なる情報を表示してしまうこともあった。
また、一部のユーザーからはデザインがバラバラで見難いという指摘も受けていた。店舗情報を探す方法には単純な住所からの検索だけでなく「キャンペーン対応店舗一覧」や「Wi-Fi が使える店」などいくつかの種類があったのだが、それぞれの UI の統一感に課題があった。
以上のような状態がユーザー満足を阻害していると判断、同社は再構築を行うことを決める。
世界で最も多くの人に利用されている Google マップに
システム再構築にあたって、利用する地図情報サービスを選定。それまで利用していたものと Google Maps APIs を比較検討した。
「費用面ではほとんど差がなく、すんなりと Google Maps APIs に決まりました」と渡邉氏。決め手となったのはユーザーが使い慣れているかどうか。その点、Google マップは世界で最も多くの人に利用されている地図サービスである。近年、来日する外国人観光客が急増し、今後も増えることが見込まれている。母国でも慣れ親しんでいるマクドナルドの店舗を探す可能性は高いので、母国語でも使える店舗検索機能の提供はインバウンド対応策として不可欠と考えられた。また、Google マイビジネスの API も公開されており、プログラム的な方法で Google マイビジネス と連携し情報を更新することができるようになったことも大きかった。
なお、Google Maps APIs を導入した店舗検索機能のリニューアルは 2016 年 8 月初旬であったが、ちょうどこの時期に、同社は「Pokémon GO」とのコラボレーションをスタートさせる。これは約 2,500 店舗内に“ポケストップ”、約 400 店舗内に“ジム” と呼ばれる同ゲームの拠点が実装されることで、大人気となった同ゲームのユーザーを店舗に呼び込もうというキャンペーンだ。このプロモーションにより店舗へ多くのお客様が訪れてシステム要員が多忙となった影響もあり、店舗検索機能のリニューアルオープンは 1~2 週間ずれ込んでしまったという。しかしこのアクシデントも無事に乗り越えて、順調に導入作業は進んだ。
「今回の改修を手がけていただいた株式会社ゴーガ様には、当方の複雑な仕様やスケジュールに柔軟に対応していただけました。完成したシステムの品質も文句なしで、素晴らしいと感じています」と渡邉氏は高く評価する。
手間やコストを大幅削減、使い勝手の向上へ
今回のリニューアルに際し、マクドナルドのバックエンドシステムも同時に改修された。従来システムでは人手をかけていた店舗情報の抽出や更新したい情報の目視チェックなどを完全に自動化。当該作業を省力化し、2 週間に 1 回程度の更新を毎日実施できるようにした。リニューアルオープン後は、店舗情報を毎日更新できるようになり、間違った情報が掲載されてしまった際も速やかに修正できるようになった。また、従来別々に管理していたコーポレートサイトとスマートフォンアプリの情報リソースも一本化し、加えて、Google マイビジネス API 連携で、Google マイビジネスの情報も毎日更新。双方で異なる情報が表示されるという事態も一掃する。
さらに、複数の店舗検索画面のデザインを統一した上で、「FREE Wi-Fi」「24 時間営業」「ドライブスルー」「客席 100 席以上」「朝マック」といった絞り込み検索機能も強化し、利用者の使い勝手を向上させた。
「システム刷新前に頂戴していたお客様からの問い合わせ等は激減しました。これだけでもお客様満足度は上がったのではないかと見ています」と渡邉氏。更新作業が簡素化したことで、急なキャンペーン企画にも 30 分程度で即対応できるようになるといった機動力の向上も見逃せない。 さらに、Google Maps APIs 導入後の店舗情報画面のページビューも 10% 以上アップし、活用度合が上がっている。
「レストランビジネスを手がける当社は、お客様に様々な店内体験を楽しんでいただくことが極めて重要な営業戦略となります。これを弊社では、「Fun Place to Go」と言っております。マクドナルドの店舗が「Fun」な場所であり、お客様にはそれを目的として店舗へ足を運んでいただきたいという想いです。そこで、どのような店内体験ができるのかを事前にお伝えする方法として、この店舗検索機能をもっと活用していきたいと考えています」と渡邉氏は結んだ。
日本マクドナルドの導入事例 PDF は
こちら
をご覧ください。
その他の導入事例は
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