Japan 公式ブログ
Google の企業向けソリューションに関する公式な情報やユーザーの事例などを、いち早く皆さんにお届けします。
Google 社員の働き方紹介 vol.5
2015年5月22日金曜日
Google 社員の取り組みや働き方について、月に 1 回ご紹介していきます。
第五回目は、
Google for Work 日本代表 の 阿部さんにお話を伺いました。
Q. Google for Work 日本代表としての取り組みやビジョンについて教えてください。
日本中の働く人々が、よりクリエイティブに、革新的なアイデアを生み出し実現していくことを支援するのが Google for Work のビジョンです。そしてそのビジョン実現のための取り組みすべてが、私の仕事です。言い換えれば、普段の生活の中で皆さんに親しみ活用いただいている Google のサービスの優れたところを、仕事でも使えるようにすること、それが我々 Google for Work チームが一丸となって目指していることです。
Q.
組織のリーダーとして、働く環境をより良くするために心がけていることはありますか?
我々のビジネスは、言うまでもなくお客様あってのビジネスです。お客様の満足度向上、つまりお客様にハッピーになっていただくためには、まずは我々が会社としてハッピーでなければなりません。また、チームのリーダーをしている私自身がハッピーでない限り、チームもハッピーにはなれないですし、私に余裕がなかったら、チームにも余裕がなくなってしまいます。という訳で、私自身率先して、仕事が面白く楽しくなるよう心がけています。何事も
やらされていると思った瞬間に面白くなくなり、やりがいも消失します。主体性、オーナーシップを持って、自分の仕事を自分で作っていくこと、自分の仕事をデザインしていくことが大事だと考えています。
加えて、働きやすい環境をどう創っていくかという観点で重要なのが、企業カルチャーです。例えば、イノベーションを推進したいと思っても、皆が常にイノベーションを意識していないとイノベーションは生まれません。そういった基本的な考え方、価値観、行動を創り上げていくのがカルチャーです。例えば Google には、「
10%より10倍
※
」といったような
シンプルで覚えやすい、価値観を表す言葉が沢山あります。
議論が迷走した際には原点に立ち返る必要がありますが、そんな時にはこういった標語が大きな役割を果たします。皆が反芻して、納得して、言葉の背景にある考えを自分のものにしていることが、カルチャーが定着していくひとつの要因になっています。
※ 10%の向上ではなく、10倍の向上を実現するような Big Thinking を行うこと
Q.
Google ならではのカルチャーとして、特徴的なものはありますか?
常に高い目標を掲げ続けること、そしてその高い目標に挑む姿勢として、ただ辛く苦しく頑張るだけではなく、面白さややりがいを感じられる仕事の進め方を誰もが率先していることだと思います。例えば Googleでは、チャリティー活動を行うときも、活動を盛り上げより高い成果を出す為に、ゲーミフィケーションといった “ 遊び ” の要素も取り入れています。
この、あえて楽しくファンを持って取り組むスタンスが、新しい試行錯誤につながり、イノベーションを生みだす原動力となっています。また、今まで出来なかったことを実現していくために、既成概念から離れて仕事のやり方自体を変えるアイデア出しを行い、それをスピード感をもって実行、検証し、結果を見て発展させていくということを習慣化しています。
時には失敗することもありますが、傷の浅いうちに失敗の中から成功に結びつく学びを得ることを目指しています。
もう少し全体感をお話すると、Google 会長のエリック・シュミットが How Google Works という本を著しているのでお読みになった方もいらっしゃるかも知れませんが、Google ではテクノロジーへの洞察、業務・ビジネスへの理解、創造性の 3点を備えたイノベーションを生み出す人材を
スマート・クリエイティブと呼び、彼らが集う明快で高邁なビジョン『世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること』を掲げ、スマート・クリエイティブがスマート・クリエイティブで
あり続けられる環境の構築をゴールに据えています。そこでいう環境とは、カルチャーや人事・勤務制度といった目に見えないものから、オフィス環境、 Google Apps といったツールなどの目に見えるものまで多岐にわたります。そういった環境の中で、多才な人々がアイデアを出し合い、業務・ビジネスで最もインパクトのある最善のアイデアを選び培って意義のある変革を起こしているのです。
Q. 変革の時代にある今、企業の IT はどうあるべきとお考えですか?
地球全体の環境の変化、グローバル化、少子高齢化など、日本社会や企業を取り巻く環境が激変しています。一方で、技術革新のスピードはますます加速し、企業は変化への対応を常に求められています。
お客様とお話ししているとよくテーマに挙がるのですが、有機的な成長や改善だけではなく、時には非連続のイノベーションや変革を起こしていかないと立ち行かない時代になってきました。ひと昔前までは、
皆が同じ場所で同じ時間帯に働いていることが多かったのでそれでも成立しましたが、グローバル化や少子高齢化に伴い、異なるライフスタイルの同僚や取引先が増えてくると、ワークスタイル(働き方)も多様化し、変革のアイデアを生み実現していくためのコラボレーション(共同作業)が難しくなってきているのが実情です。
そこで、企業の IT 部門の方々には、従業員が変革を生み続けられる働き方やツールは何かを考え、実践していただきたいと考えています。会社が持っている本当の強さを遺憾なく発揮していくために、社員一人ひとりの働き方をツールで変えていくことが仕事だというところに考え方をシフトしていただきたいのです。実際、先進的なお客様から変わり始めており、IT の役割を自ら再定義され、再定義したビジョンに向かってチームを導かれているお客様もいらっしゃいます。
これはまさに Google 自身も直面しており日々苦闘しているテーマです。我々はそれを克服するためのカルチャー、ポリシー、プロセス、働く環境、ツールを使って立ち向かっています。
ご興味のある方は、来月 6 月 17 日(水)・18 日(木)の 2 日間、六本木ヒルズにて『働き方のこれから』をテーマに開催する Google のイベント「
Google Atmosphere Tokyo 2015
」にぜひご来場ください。私も基調講演に登壇させていただく予定です。また、実際に Google を導入いただいている企業のお客様にもご登壇いただき、導入後何を感じ働き方がどう変わったのか、経営者から見てツールを変えたらイノベーションにどんな影響が生じたのかなど、お客様の声をじかに皆様にお届けします。
Q. 5 年後の未来に向けて、どんなことを実現していきたいですか?
2020年と言えば、まさに東京オリンピックが開催される年です。東京では 2 度目の開催となり、前回の1964年から 56 年後ということになります。56 年前は、オリンピックに合わせて新幹線が開通したり、日本が OECD の加盟国になるなど、ある意味先進国の仲間入りをしてこれからやっていくぞという時代でした。しかし今や、経済や社会構造が大きく変化し、どちらかというと “逆境” と言える状況に立たされています。だからこそ、この “逆境” をチャンスとして捉え、 “逆境” でもうまくいく働き方を日本なりに発明して、これを世界に先駆けて提案していきたいと考えています。先進国の中ではまさしく日本が一番最初に逆境に直面しますが、他の国も今日本が抱えている課題が今後は共通課題になってくるはずです。
働き方という根源的なものを Google for Work のサービスで扱っているからこそできることでもあるので、一社でも多くの企業や一人でも多くの働く人たちと、相互の問題共有をしながら一緒にイノベーションについて考え、それぞれの業界や一人ひとりのライフスタイルに合った、次の 50年の第一歩になるような新しい働き方を編み出していきたいと考えています。
ーーーーーーーーーーーー
本シリーズのバックナンバーは以下よりご覧ください。
Google 社員の働き方紹介 vol.1
Google 社員の働き方紹介 vol.2
Google 社員の働き方紹介 vol.3
Google 社員の働き方紹介 vol.4
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