Google Cloud Japan 公式ブログ: あっぷす先生の会社訪問 #02：フジテック株式会社の「あっぷす先生」とは？

あっぷす先生の会社訪問 #02：フジテック株式会社の「あっぷす先生」とは？

2015年11月5日木曜日

みなさん、こんにちは。
Google Apps 導入企業で、社内での普及活動を積極的に行う「あっぷす先生」に直撃取材する「あっぷす先生の会社訪問」。第二回目は、フジテック株式会社（以下、フジテック）のあっぷす先生である、石岡早織さんをご紹介します！

エレベータやエスカレータなどの空間移動システムを取り扱うフジテック。世界 20 以上の国と地域に拠点を持つ同社は、グローバルで統一した情報共有基盤を構築するため、2014 年 3月に Google Apps for Work を導入しました。
Google Apps 導入にともない、情報システム部内で発足したのが働き方革新チーム。社員の働き方をシフトチェンジさせるために、さまざまな取り組みを行う特別編成部隊です。今回は、この働き方革新チームのメンバーである石岡さんに、チーム発足からの約 1 年半にわたる Google Apps の社内での活用促進活動についてお聞きしました。

6 月に行われた Google Atmosphere Tokyo 2015 の基調講演で、同社執行役員の友岡賢二さんから同社の取り組みが紹介されましたが、その中でも ”フレンドリーエバンジェリスト” として石岡さんのお名前が挙げられていたんですよ。さあ、フレンドリーエバンジェリストと呼ばれる由縁を石岡さんご本人に聞いてみましょう！

- 石岡さん、こんにちは。イベントでは ”フレンドリーエバンジェリスト” としてのご紹介もありましたが、具体的な取り組みをぜひ教えてください。

私はもともと大学で人間工学を専攻していて、人間中心設計というものにずっと興味があったんです。フジテックに入社してからも「現場で働いている人の様子が見たい！」と言い続けていて。だから、この働き方改革チームに任命されてはじめに行ったのが、現場の人たちの働き方を見ることでした。約 2 か月の間、営業部門の若手 6 人くらいに日替わりで付いて回り、各社員がどのように仕事をしているのかを実際にこの目で確かめてみたんです。

- 実際に現場で見ると、やはり違いますか？

はい。営業の人たちは本当に働き方が人それぞれで、個々の社員で働き方が違うことがわかりました。大量の紙資料を鞄のなかに入れて営業していている人もいれば、何も持たないで行く人もいました。メールを返信するためにわざわざ事務所に戻っていく姿を実際に目の当たりにし、モバイルワークを少しでも早く実現したいと思うようになりましたね。それで 6 月に BYOD 希望者許可制を提案してスタートさせました。現在では約 30 ％の社員が BYOD を活用していて、今も普及活動をしています。

石岡さん自ら現場に同行し、メンテナンス業務も遂行

- 石岡さんも Google Apps for Work 導入直後は変化に困惑するユーザーの一人だったと聞いています。

そうですね。導入時点ではドライブはおろか、Gmail すら使用したことがありませんでした。でも、導入直後の 2014 年 7 月に参加した Atmosphere Tokyo 2014 で、さまざまな企業の活用法を知ることができたのが大きな機会でした。これはあの部署で使えそうとか、もしかしたらあの機能はこんなことに使えるのかも、と目から鱗が出る感じにいろいろ使い方がわかるようになって、それ以来はこんな便利なもの使わなかったら損だ！と思うようになりました。

すごいと思ったのはドキュメントやスプレッドシートの共同編集、あとは Chromebox for meetings ですね。ワンクリックで会議が始まる感じが衝撃的でした。これだったらみんな簡単に使えると思って、実際に情報システム部のみんなを集めて「スマホでもできる！」って実演してみたりしましたね。

- 社員のみなさんからの反応はどうでしたか？

実は、当時は薄い反応だったんです。Google Apps の講習会を開催してもそんな感じで。でも、3 か月くらい経つと急に広がって使い始めてくれて、怒濤の質問責めにあったりするんですよ。最初は表立っての反応がそれほどなくても、きっと説明したものが残っていて、それを日々の業務の最中に思い出すんでしょうね。「あれ、そういえばなんか便利なものがあったな」って。

だから、講習会でもハウツーはほとんど紹介しないで、活用シーンばかり見せています。なかでもうちの会社で実際に使っている人の活用事例を見せると、興味を持ってくれる人が多いんです。でも、どの事例がどの人に響くのかわからないので、とにかくいろんな事例を見せるようにしています。

ハングアウト実演の様子

- 事例のなかでも、みなさんから反応の良いツールなどはあるのでしょうか？

はい、Google フォームはキラーコンテンツですね。講習会を開いたら、次の日に使ってくれる人もいるくらい、すごく反応がいいです。あと、現場などで働くフィールドワーカーには、ドライブで資料が閲覧できるというのが魅力的なようです。一時期、ドライブがまったく使われていない状態が続いたのですが、このドライブの活用例を紹介することで、社内での認知度をあげるのに役立ちました。

- そういった講習会を定期的に開かれているそうですが、工夫していることなどはありますか？

先ほども話したように導入事例を多めに紹介することはもちろんですが、参加された方の様子を伺いながら講習会の内容を変えていくようにしています。まったくパソコンのことがわからない人がいる場合は初期的なことも話すようにしたり、逆に IT リテラシーが高めの場合は簡単な説明は省いたり。

最初は 40 分間でやっていたんですけど、短いという意見が多かったので、現在は 90 分間でやっています。ずっと私がしゃべっているだけなので、聞いているだけで疲れないのかなと思うんですけど、それでも短いと言われることがあるので、みんなすごいなと関心しますね。

- 普及活動を通じて、Google Apps for Work に対するユーザーの理解度も向上していると思いますか？

「前にくらべて使いにくい」とか、そういう話はほとんど聞かなくなったので、うまく脳が切り替わったのかなと思います。とはいえ、まだ Google Apps のことをよく知らないという人も多いので、まずは使ってみてもらって、それで合わないと思ったらすぐにやめていいよっていうスタンスで活動をしています。使ってみたら、Google Apps が便利であることが伝わって、こちらが使ってください、と言わなくても、ユーザー自身が活用してくれるようになると思っています。

- 社内普及で、今後目指していることはありますか？

はい、実は次のフェーズに来ていると思っているんです。率先者がわたしひとりだけでは広がりませんから、最近は各部署のキーマンになりそうな人を見つけて、その人に便利な機能を紹介するようにもしているんです。そうすると、その人から数珠つなぎのようにどんどんと使用法が周囲に広まっていくことを、最近実感しています。

彼らの活用方法を紹介して、そのなかで手に入れた活用を Google サイトで作成した社内用のブログに紹介すると、コメント欄に返信があることもあって、そのなかでいい流れができているように思います。Google Apps を部署の垣根なく、自由に使えるようになれば、一人ひとりの働き方もまた変わってくると思うんです。そのために、今後も地道な草の根活動を続けてきたいと思っています。目標は高く、フィールドワーカーのハングアウト利用 100% を目指しています！

石岡さん、貴重なお話をありがとうございました。

お話を伺っている最中、ずっと笑顔で答えてくださっていた石岡さん。お話を伺っていて、石岡さんが単なる「エバンジェリスト」ではなく「フレンドリーエバンジェリスト」と呼ばれている理由がみなさんにもわかったのではないでしょうか？それは、もちろん素敵な笑顔もそうですが、石岡さんが Google Apps の普及活動において、ユーザーと同じ目線で物事を見て考え、それぞれの業務内容に即した Google Apps の活用方法を提示する、ユーザーに寄り添うその姿勢が、まさに「フレンドリー」ですよね。

石岡さんは、まさにフジテックの「あっぷす先生」です。さらなる普及を目指し、がんばってください！

あっぷす先生とは？

あっぷす先生は、クラウド型グループウェア Google Apps for Work（グーグルアップス）をこよなく愛する Apps ユーザーの一人。ツール機能を使いこなすことから、ついたあだ名が「あっぷす先生」。Google にも認められ、Google for Work 公式ブログで Google Apps の活用術を発信中。