Japan 公式ブログ
Google の企業向けソリューションに関する公式な情報やユーザーの事例などを、いち早く皆さんにお届けします。
みんな集まれ!Maps コーナー:Google Maps API のよくある質問集
2017年7月28日金曜日
本日のテーマ
:Google Maps API のよくある質問集
概要
:Google Maps API についてよく聞かれる質問にお答えします。
ひーちゃん
:みなさん、まっぷす先生の後明です。久々の登場です。夏本番となりましたね。さて、6 月 14 日と 15 日、Google Cloud Next Tokyo というイベントにおいて、「
地図を表示させるだけではない、Google Maps API の知られざる底力
」というテーマで講演を行いました。Google マップの発展の歴史をふりかえるとともに、Google Cloud Platform を活用した「ロケーションインテリジェンス」に向けた取り組みも紹介させていただきました。当日は、立ち見も含めて大勢の方にご来場いただき、Google Maps API に関してするどい質問をたくさんいただきました。そこで、今回は「Google Maps API のよくある質問集 」をテーマにお届けします。
Google Maps API ってどんな機能を提供するのですか?
ひーちゃん
:Google マップは普段から使っていて良く知っているけれど、Google Maps API が何をするものなのかをあまりご存知ではないお客様から聞かれる質問です。マルさん、この質問に対する答えはいかがでしょうか?
マルさん
:Google Maps API は地図をカスタマイズするためのさまざまな機能を提供する API 群です。「群」という表現の通り、複数の API から構成されていて、全部で 17 種類あります。複数地点間の最適ルートを見つける API、施設や有名スポットの情報を検索する API 、標高を求める API、地下や屋内のように GPS が使えない場所でも位置情報を検出する API などです。個々の API の紹介は「
みんな集まれ!Maps コーナー:Google Maps API とは?
」にまとめているので、ご覧ください。
ひーちゃん
:「利用料金はかかりますか?」これも良くいただく質問ですね。
マルさん
:Google Maps API には大きく分けると 2 種類の料金プランがあります。「標準プラン」と「プレミアムプラン」です。標準プランは基本的には無償で利用でき、予め定められた使用上限を超過した場合のみ課金されます。プレミアムプランは有料ウェブサイト、社内向けウェブサイト、動態管理(アセットトラッキング)アプリなどでの利用を対象としており、技術サポートや SLA(サービスレベルアグリーメント)を提供します。なお、動画シリーズ「
Google Maps API についてお答えします- 第1回 Google Maps API とは?
」で、これらのプランの違いを詳しく説明しています。
[まっぷす先生 紹介]
まっぷす先生マルさん
こと 丸山 智康 は、Geospatial Solution Architect として Google Maps APIs を活用した企業向けソリューションの構築を支援する傍ら、ブログや YouTube 動画を通じて技術情報をわかりやすく解説する「まっぷす先生」として活動しています。
まっぷす先生ひーちゃん
こと、Google Maps Sales Account Manager 後明 寿枝 のミッションは「ビジネス分野において位置情報にまつわる情報を整理して、人々がアクセスできて使えるようにすること」。お客様のご利用イメージがより具体的になるようなヒントをデモを交えてご紹介しています。
ここでも使われている Google Maps API
ひーちゃん
:Google Maps API がビジネスでどのように利用されているかという質問も良くいただきますね。ビジネス活用事例はどこを見ると良いでしょうか?
マルさん
:Google Maps API のビジネス活用事例は、
導入事例サイト
をご覧ください。Google Maps API の導入の背景や目的、ソリューションの概要、どの API を利用しているか、導入効果などが簡潔にまとめられています。国内のみならず海外の先進事例もご覧いただけます。また、
Google Cloud Japan 公式ブログ
では、国内事例を中心に詳しく紹介しています。
導入事例サイト
ひーちゃん
:業種やソリューション別で絞り込んで見ることができるんですね。ところで、「Google Maps API の使い方に踏み込んだ解説が欲しい」という質問も時々いただきますが、いかがでしょうか?
マルさん
:Google Maps API の使い方まで踏み込んだ解説となりますと、動画シリーズ「
Google Maps API についてお答えします
」がおすすめです。第 3 回と第 4 回では、店舗検索という利用例をテーマにして、どの API が使われているかを解説しています。利用者の現在位置に基づいて周辺の店舗を探したり、最寄り駅から指定した店舗までの移動経路を求めるために Google Maps API がどのように使われているかを知ることができます。
さらに、同シリーズの第 5 回では、タクシーの配車サービスをサポートするモバイルアプリケーションを取り上げています。このアプリでは、利用者の近くにいる車を検索し表示したり、複数のお客様からの配車リクエストから待ち時間などを加味して効率よく配車するために、Google Places API、Google Maps Distance Matrix API 、Google Maps Directions API を利用しており、その仕組みを解説しています。
ひーちゃん
:なるほど。それぞれの API がどのように使われているかがわかりやすく紹介されているわけですね。
裏技ならぬこんな使い方もできる Google Maps API
ひーちゃん
:タクシーの配車サービスのようにリアルタイムで位置情報を活用する事例が最近増えていますよね。「人の位置や移動状況をリアルタイムで把握したい場合はどうすれば良いですか?」こういった質問もいただきます。
マルさん
:スマートフォンのようなモバイル端末から位置情報を把握することになりますね。ただし、屋内であったり高層ビルの何階にいるのかといったことを検出したい場合、GPS が使えないとか、GPS の情報だけでは正確な位置を把握できないことがあります。Geolocation API は、携帯電話の基地局や WiFi ノードの情報に基づいて端末の位置を推定する機能を提供します。動画シリーズ「
教えて Google Maps API(中級編)
」の第 1 回でこの Geolocation API を解説しています。
なお、この動画シリーズでは、この他に Places API、Directions API、Distance Matrix API、Roads API の特徴や使い方を解説しています。道路の渋滞予測情報を利用して最適なルート検索をしたい、移動距離を正確に把握したい方は必見です。
ひーちゃん
:開発者の方から「Google Maps API を使う上で注意すべき点があれば教えてください。」という質問も良くいただきますね
マルさん
:Google Maps API の技術情報は、
developers.google.com/maps
に集約されています。各 API のリファレンス、サンプル、チュートリアルなどがまとまっています。サンプルは、ソースコードも提供されています。たとえば、地図の上に Google マップのデータレイヤを使って、マーカやポリゴン等をオーバーレイ表示したり、住所や検索語句のオートコンプリートといった機能など、実際にどのような動きをするかを容易に試すことができます。実際にアプリやサービスを開発される場合は、これらの技術情報が大変参考になると思います。
もう少し踏み込んだ実践的なテクニックは、動画シリーズの第 6 回で、
Google Maps JavaScript API
を利用する際の 3 つのテクニックとして紹介しています。地図上の日本語表記の設定方法、標準の基本マップの表示方法をカスタマイズする方法、さらに、Google Maps API の設定情報を確認する方法です。
裏技ならぬこんな使い方もできる Google Maps API
ひーちゃん
:ちょっとこれまでの流れとは違うのですが、「Google マップに表示される電話番号が間違っていることがあります。どうすれば変更できますか?」こういった質問もいただきますね。
マルさん
:電話番号に限らず Google マップに表示される場所の情報を編集する場合、
Google マイビジネス
をご利用ください。Google マップ以外にも Google が提供するさまざまなサービスでビジネスや組織などの情報を表示し、管理するため無料ツールです。ウェブサイト、営業時間、あるいは住所やマーカーの位置が違っている場合、
こちらの手順
に従って修正内容を申請してください。
ひーちゃん
:マルさん、ありがとうございます。さて、先日、Google Cloud Next Tokyo のセッション動画を公開しました。Google Maps API に関連するセッションは以下の 2 つとなります。こちらもぜひご覧ください。
地図を表示させるだけではない、Google Maps API の知られざる底力
Google Maps ビジネス事例:位置情報の有効活用で変わる生活
Google Maps API に関する最新のニュースやサービスの更新情報、イベントへの招待などの配信をご希望のかたは、
こちらのページ
(最後の方)よりご登録ください。
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公式サイト
の [お問い合わせ] 欄から、お気軽にお問い合わせください。
オープンハウスも Google へ - G Suite、Google Cloud Platform の導入で、劇的なデジタルトランスフォーメーションに成功
2017年7月26日水曜日
東京 23 区と名古屋エリアを中心に不動産業を展開する株式会社オープンハウス。ユニークなテレビ CM でも知られますが、2013 年 9 月に東証一部上場して以来、売上高の CAGR(年平均成長率)は 30% を超え、業界随一の高成長を続けています。そんな同社は、今から 2 年半前に社内 ICT システムの大幅刷新を実施。オフショア開発と G Suite、Google Cloud Platform(GCP) の組みあわせで、劇的な業務効率向上とコストダウンを実現しました。
株式会社オープンハウス CIO 田口 慶二氏
■ 利用している Google Cloud サービス
G Suite
、
Google Compute Engine
、
BigQuery
など
■
株式会社オープンハウス
1997 年設立。土地を確保し、家を建て、それを売るまでを一気通貫で行なう、SPA(製販一体形)のビジネスモデルで、新築戸建物件の販売を行なう。2012 年以降、自社ブランドによる営業を開始し、知名度も向上。現在は国内だけでなく、海外(米国・中国)でも精力的に事業を拡大している。
G Suite の導入による業務効率向上で働き方が変わった
「それまで我が社では、メールシステムのみクラウド環境で、他社内システムは社内にサーバーを構築、運用していたのですが、2015 年初頭にオンプレミスへの投資を停止。コミュニケーション基盤を G Suite に移行し、同時に全社員にスマートフォンを持たせることで、“モバイルファースト” に大きく舵を切りました。」
そう語るのは、株式会社オープンハウスの CIO(最高情報責任者)である、田口 慶二さん。それまで同社では、営業部隊の情報共有を社用のフィーチャーフォンへのメール一斉同報などで行なっており、それが正確な情報共有を妨げていたのだそうです。あるときは、メールの文字数制限で重要な情報が現場に届かず、大きなトラブルを引き起こしてしまったということも。そうしたトラブルを未然に防ぐため、ミドル / バックオフィスの担当者が、わざわざ現場の担当者に電話して回るという非効率も発生していました。
「G Suite 導入の目的は、こうした情報共有の最適化によって、お客様に正しい情報を速やかに提供できるようにすることと、営業部隊が効率的に業務を遂行できるようにすること。そのために行なったことの 1 つが、営業資料の電子化です。物件情報などを全て PDF 化し、これを Google ドライブで共有することで、営業が出先から何時でも好きな情報を自由に取り出せるように。資料を取りに戻ってくる必要がなくなったので、直行直帰でも質の高い仕事ができるようになりました。」(田口さん)
面白かったのが、これによって “優秀な営業” の定義が変わったことだと田口さんは続けます。それまでは、毎朝、会社の資料庫から、適切な情報を素早く見つけることのできる者が優秀とされていたのですが、電子化以降は、より本質的な営業能力が問われるようになったそうです。
「また、G Suite の導入と並行して、申請書・稟議書などのやり取りも電子化したのですが、これによって、社長・重役決裁までの速度が劇的に向上しています。決裁時に参考資料として提出される現地写真も、スマートフォンで撮ったものを自動的にクラウドへアップロード・共有する仕組みを作ったことで効率化。これまでは調査から意思決定までおよそ 2 週間はかかっていたのですが、今ではこれが最短 2 日程度になっています。事業スピードが格段に向上しましたね。」(田口さん)
こうした劇的な「デジタルトランスフォーメーション」は、従来の非効率な環境で苦労していた現場スタッフ陣から大きな感動を持って受け入れられました。導入前は少なからず、やり方が変わってしまうことへの抵抗があることを想定していたそうですが、すんなりと移行できたとのこと。むしろ、情報を効率的に共有でき、会社に身体を縛られないメリットの方が大きかったようです。
「多くの社員が既に Gmail などの Google サービスを利用していたこと、そして、移行に際し、チェンジマネジメントの観点から、営業部門で活躍していた若手を情報流通のコミュニケーションエバンジェリストとして引き抜き、営業担当者の目線で新環境のペネトレーションに貢献してもらったこともスムーズな移行に貢献したと考えています。」(田口さん)
Google ドライブを活用して、物件情報を社内で共有
来たる “AI の時代” を見据えて Google Cloud Platform への移行を決意
先に田口さんが語ったように、オープンハウスは 2015 年初頭にオンプレミスへの投資を取りやめ、同社の ICT 環境をクラウド化させていく道を選びました。近年、多くの企業が頭を悩ませているディザスタリカバリー(災害被害の予防・回復措置)対策や、安定稼働のための冗長化コストをオンプレミスで担保していくことが難しいと判断したためです。また、これを機に、これまでパートナー企業に依頼していた業務システムを自社開発に切り替え、さらなるスピードアップを図りたいという狙いもありました。
ただし、その際選んだのは、他社のクラウドプラットフォーム。そして、移行から約 2 年間、特に大きな問題は起きていなかったそうです。しかし、この春、オープンハウスは、SFA(Sales Force Automation)や工事物件管理システムなど、多くの業務システムを GCP に移行させはじめました。なぜでしょうか?
「これから先の、中長期的な IT 基盤を検討していくとき、今や AI は無視できない存在。我々としても、将来的には一部業務を AI にシフトしてコストを削減したいというもくろみがあります。そう考えたとき、実はモバイルシフト、クラウドシフトの際もそうだったのですが、我々と Google の見ている未来が重なっているな、と。また、これまではシステムリソースの監視をパートナー企業にお願いしていたのですが、GCP なら、Stackdriver を使うことで、従来の他社クラウドも含めてモニタリングでき、コストを大きく削減できるというメリットもありました。費用面では分単位で課金され、使っていない時にはお金がかからないというのも大きかったですね。その上で、昨年 11 月に東京リージョンが追加されたことも背中を押してくれました。」(田口さん)
こうして現在は、基幹システムのごく一部を除き、業務機能のほとんどを GCP に移行済み。他社クラウドから動かせないものについては、BigQuery 経由で接続し、GCP 上にデータを蓄積するようにしています。そして、来年以降はこうしたデータを AI で活用していく予定。機械学習(Machine Learning)、深層学習(Deep Learning)を駆使して KFS(Key Factor for Success)を浮き彫りにし、社内でのノウハウ共有、スキルの底上げ、定着の加速化に役立てていくそうです。
「GCP 導入のおかげで、開発チームが最も重要な企画部分に知恵と時間を割くことができるようになり、大きく作業効率が向上しています。もちろん、費用面でも既に大きな効果が出ています。あくまで一般論ですが、東証一部上場企業が IT 投資として売上の 1~1.5% を使っている中、我が社は、内製で機動的に動くことができる技術者を国内外に有し、サービス自体にかかる費用でも 30% 程度のコスト削減効果が得られているほか、 GCP のライブマイグレーションにより冗長化の必要がなくなり、単純にコストが半分になるなどしたことで、5~6 分の 1 程度のコストで最先端の業務システム基盤を実現し運用することができました。 今後も、G Suite と GCP、2 つのサービスがシナジーを生んでくれることに期待しています。」(田口さん)
株式会社オープンハウス
の導入事例 PDF は
こちら
をご覧ください。
G Suite のその他の導入事例は
こちら
をご覧ください。
GCP のその他の導入事例は
こちら
をご覧ください。
Google は「テレワーク・デイ」をサポートします
2017年7月24日月曜日
Posted by Google Cloud マーケティングチーム
本日 7 月 24 日は
テレワーク・デイ
です。テレワーク・デイは、2020 年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に、働き方改革を目指す政府主導の取組みです。今年のテレワーク・デイでは、交通機関や道路が混雑する始業から 10 時半までの間、参加企業が一斉にテレワークを実施します。Google では、このテレワーク・デイに参加するとともに、Google Cloud でも、特別パッケージを用意し、本企画を応援します。
Google Cloud では、企業向けのクラウド型プロダクティビティスイート
G Suite
を提供しています。今年 10 周年をむかえた G Suite は、この間に数々の進化を遂げながら、企業の IT にかかるコストと手間を軽減し、個々の生産性の向上、さらにチームの力を最大化させることに注力してきました。仕事をするすべての人が、わずらわしさから解放され、本来の業務に集中して最高のパフォーマンスを発揮できるよう後押ししたいという考えは、この 10 年間の変わらないスタンスです。
テレワーク・デイ 特別パッケージ
テレワーク・デイにあたり、
Womenwill
未来の働き方プロジェクトチームと一緒に、テレワークをより効果的に実践するためのプログラム「
Google Telework Day Package
」をご用意しました。テレワーク・デイを機に、クラウドで一歩進んだ働き方ができるよう、Womenwill の知見とともに、具体的なツール活用方法をご紹介します。
テレワークでは、遠隔地にいるチームメンバーと、どうコミュニケーションをとり、無駄なく効率的に作業を進めていくかが課題です。G Suite の、ビジネス用 Gmail、ビデオ会議、オンライン ストレージなどのビジネスツールを使用して、それぞれの場所から打ち合わせをしたり、同じファイルにアクセスして同時に共同編集したりすることで、効果的なテレワークを実践いただけるよう、サポートします。
Google Telework Day Package プログラムフロー
「Google と考える テレワーク実践ワークショップ」当日の様子
左上から
・Google Cloud マーケティング統括部長 根来 香里
・Google Japan ブランド マーケティング マネージャー Womenwill プロジェクト リード 山本 裕介
・Google Cloud アソシエイト プロダクト マーケティング マネージャー 土屋 日出予
・三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング
女性活躍推進・ダイバーシティマネジメント戦略室 室長 矢島 洋子 氏
--
「
Google Telework Day Package
」に関しては、
Womenwill 事務局
までお問い合わせください。Google の提供するツールを活用した新しい働き方について、G Suite の活用方法についてのお問い合わせは、下記お問い合わせ窓口からお問い合わせください。
お問い合わせ窓口
日本生命保険相互会社の導入事例:本部主導の出店戦略を、営業拠点自らが考えられるように進化
2017年7月3日月曜日
日本最大級の生命保険会社である日本生命保険相互会社(以下、日本生命)は、2017 年 5 月、
Google Maps APIs
および
Google App Engine
を活用した出店戦略システムを国内 99 支社、1,500 以上の営業拠点から利用できる環境を整えました。従来、本社主導で判断していた出店戦略を、現地の支社営業拠点が主体的に考えられるように進化。今後、より有効な出店戦略に繋げていく構えです。
日本生命保険相互会社
業務部 副主任 柏木綾人さん(写真左)
個人保険システム部 課長補佐 齊藤悠介さん(写真右)
■ 利用しているサービス
Google Maps APIs
Google App Engine
■
日本生命保険相互会社
1889 年創業の生命保険会社。保有契約高および保険料収入で日本最大規模を誇る。連結で 70 兆円以上の総資産を有する国内最大規模の民間機関投資家でもある。不動産賃貸業(貸しビル事業)においても所有床面積で国内 3 位の規模。2017 年 5 月現在、支社など 108 か所、営業部 1,537 か所、海外事務所 4 か所、従業員数 70,519 名。
集客や採用において極めて重要な営業拠点の立地
日本生命の営業拠点には、来客スペースのあるタイプと、営業職員のオフィスだけのタイプがあります。営業拠点の立地は、集客のしやすさや営業職員の採用において重要な要素です。
「お客様にお越しいただく拠点は、駅前などの人が集まりやすい場所が良く、一方、営業職員の採用においては、住宅地から車や自転車で通いやすいロードサイドが良いといったように要件が異なります。適切な営業拠点を設けることは当社にとって最重要課題ですので、たとえば、該当エリアに競合他社の拠点がある場合、集客や職員採用の両面で優位になるための拠点を構える必要があります。」と当該業務を司る業務部副主任の柏木綾人さんは言います。従来、こうした新規出店や拠点の移転は、 年に 数回、現地の要請に基づき本社が現地情報を収集し、判断していました。その判断材料には、人口動態や世帯収入などの統計情報をはじめ、顧客情報や営業職員状況、実績などの社内情報があります。
「それらに加えて、実際に我々が現地に赴いて周辺状況を確認することもあります」と柏木さん。しかし、日本全国に 1,500 以上の営業拠点があり、地域特性も異なります。さらに、新規出店や移転に伴い、近隣の営業拠点と顧客をどのように分担すればより効率的かといったテリトリー戦略も必要です。これらの複雑な要素を踏まえ、本社が的確に判断することには限界があり、手間やスピードにおいても問題がありました。
「以前より、営業拠点からエリア内の競合情報などの照会が本社に寄せられていました。そこで、システム化を検討することになり、社内システムの開発や運用を担う個人保険システム部に話を持ち掛けてみたのです」(柏木さん)
2016 年の 1 月頃、業務部から相談を受けた個人保険システム部はさっそく検討を開始。
「出店場所やテリトリーを決めることが目的なので地図情報システムは欠かせません。そこで、地図といえば Google Maps だろうとすぐに方向性は固まりました」と個人保険システム部課長補佐の齊藤悠介さんは言います。また、新システムは全国の支社に導入することを目指していたので、ユーザーの使いやすさも重視しました。その結果、自ずと Google Maps の採用に至ったわけです。そこで、システムの開発を進めるため、齊藤さんらは同年 4 月頃に株式会社トップゲートに相談をもちかけました。
要望が随時カタチとして確認できる”アジャイル開発”に驚き
「トップゲートさんの開発プロセスは、我々にとって驚きの連続でした」と齊藤さんは当時を振り返ります。それまで、個人保険システム部が開発を手掛けてきたシステムは、用途や目的が明確で機能要件も明らかな、ぶれのないものが多く、これを”ウォーターフォール型”のスタイルで開発していましたが、トップゲートは今回のシステム開発を”アジャイル型”で臨んだからです。
「最初にきっちりと要件定義を行い、まとめ上げたドキュメントにしたがって開発するというスタイルをずっと貫いてきたわけですが、今回の出店戦略システムは、そもそも仕様や要件がはっきり決まっていたわけではありませんでした」(齊藤さん)
「やりたいことのイメージは明確にありましたが、個人保険システム部含め
Google Maps APIs
の全機能を把握しておらず、すぐに要件を明確に決め切ることはできなかったのです。かつ、従来のシステムと違い、戦略を練るためのツールをどうつくればいいか、手探りの面もありました」(柏木さん)
トップゲートは大まかな要件を確認すると、Google App Engine と Google Maps APIs を活用し、人口動態や世帯収入などの統計情報や社内情報など大量のデータを地図上に重ねて表示することのできるシステムを提案しました。
「プロトタイプを見て、非常に驚きました。それまではほぼウォーターフォール型の開発しか経験がなかったので、こういうやり方もあるのか、との思いです。我々の要望が徐々に具体的な形となって見ることができるので、非常にわかりやすく、ぼやけていた要件が明確になっていきました」と柏木さんは言います。
「出来上がったプロトタイプを見て、新たな要望を盛り込んでもらうといったやり取りを何度か重ねました。トップゲートさんには申し訳なかったのですが、我々がアジャイル型の開発方式を勉強することにお付き合いいただいた形ですね」と齊藤さんは補足します。
Google Maps と GCP が高度な戦略立案業務を支える
5 か月後の同年 9 月には出店戦略システムの最初のバージョンが完成。まずは業務部で試験的に利用し、支社へ展開する際のマニュアルの作成など、準備を進めてきました。地図上にさまざまなデータを重ね合わせて表示するだけでなく、近隣拠点の抽出や、拠点間の移動距離や時間の計算、ストリートビューによって拠点候補の周辺状況を確認することも可能です。その他にもさまざまな機能が盛り込まれ、各拠点がそれぞれの状況やニーズに応じて自由に使いこなせるようになっています。
「上司も、このシステムをさっそく使い始めて『これは面白い。画期的だ』と夢中になっています(笑)。開発メンバーも同様に感じたのですが、たとえば地図の上に地域の人口動態などの統計データを重ね合わせてみると、『こっちに出店したほうがいいのではないか』といった発見があるのです。以前は、支社から要請を受け、バラバラにある情報を突き合わせて確認するという流れでしたが、このシステムでは画面上であらゆるデータを統合的に俯瞰し、本社サイドから営業拠点に提案するといったこともできるようになりました」と柏木さんはシステムの導入効果を語ります。このシステム導入を機に、業務部や営業拠点がより戦略的に店舗立地や営業方針などのエリア運営策を考えられるようになったといいます。
「従来は 1 人で考えていた課題を、2 人以上で考えられるようになったということです。また、一拠点の事例をナレッジとして全拠点で共有できるようになったことも大きいですね」(柏木さん)
2017 年 5 月、99 の全支社への展開も始まりました。支社ごとにいる若手の IT リーダーが中心となってシステムの活用促進を図る体制も整っています。日本生命の出店戦略やエリア戦略が今後どのように進化していくか、注目を集めることでしょう。
日本生命保険相互会社の導入事例 PDF は
こちら
をご覧ください。
その他の導入事例は
こちら
をご覧ください。
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