(写真)R & D 本部 技術開発部 岡本 和也氏
同社は、受託案件に応じて都度、多種多様な業務にファイルサーバーを構築する場合が多い。複数のクライアント案件を同一のサーバーで運営することには、セキュリティやファイアウォール上の制約などがあるためだ。同社には、日本全国およびアジア圏内に事業拠点があり、それまでサーバーは関連する各事業拠点にオンプレミスで立てられていた。「初期構築や、構築後のメンテナンスのために東京本社からスタッフが出向く必要がありました。メールなどで対応すると間違ったオペレーションによる余計なコストや手間が生じるリスクがあるからです。拠点が離れているため、移動時間やコスト、手間が膨大になっていました」と R&D 本部技術開発部の岡本和也氏は言う。岡本氏は「TSA(Technical Service Advance)」という名のチームに所属。情報システムに関するあらゆる問題を解決することがミッションの、「困った時は TSA に聞け」と言われるスタッフ 3 名の精鋭部隊である。「業務効率化が待ったなしの状況でした」と岡本氏は言う。
同社は 2012 年 12 月に G Suite Basic を導入していたが、G Suite Business のリリースを知って 2015 年 12 月、バージョンアップ。各拠点にバラバラに設置してきたサーバーからリプレイス、集約とメンテナンスフリー化を図ることにした。
G Suite Business には、特定の G Suite ドメインを登録することでGoogle ドライブやドキュメントなどを共有できるホワイトリスト機能があることも決め手になりました。セキュリティやファイアウォール対応に最適でした」(岡本氏)
ちなみに、当時の G Suite Business 導入の主な理由は、メールシステムのリプレイス。それまではすべて自社で開発したものをオンプレミス環境で運用していたが、サーバーダウンなどのインシデント対応での出動もしばしばであった。解決策として、オンプレミスの効率化策および 5 製品ほどのクラウドサービスを、1コスト、2安全性、3機能の 3 点で比較検討。その結果、G Suite Business に決定した。「機能が非常に豊富かつ便利で、コストパフォーマンスは最良でした。そして、業務に必要な機密情報を扱う上で最重視していた安全性は、二段階認証やユーザー管理機能などが整備されていて、これなら問題ないと評価できました。Google ブランドの安心感もありましたね」と岡本氏は説明する。ちなみに同社ではアドオンを利用することで、 IP アドレス制御により G Suite Business を利用できる範囲を制限し、安全性をより堅牢に担保している。
まず、G Suite Business へのサーバーリプレイスにより、地方拠点に出向いての初期設定やメンテナンス業務が一掃。これだけでも大幅な負荷削減となった。
また、G Suite Basic 導入時から、アプリケーションを存分に活用している。例えば、社内(同一ドメイン内)において、ドキュメントやスプレッドシート、スライドなどを標準ツールとし、Microsoft Office のライセンス料金を不要とした。「これらのツールは Google ドライブ で一元管理でき、修正を加えた最新ファイルを常に必要なメンバーと即座に共有できるところが非常に便利です。社内のコミュニケーションレベルが格段に向上しましたね」(岡本氏)
そして、岡本氏らは Google サイト で社内掲示板を作成し、TSA が管轄する PC 端末などの資産管理情報の共有や、クライアントのサイト運営代行に必要なドメインの管理業務の効率化を工夫。「TSA は数百にのぼるドメインを一括して管理しています。それまで、各ドメイン運営会社から契約更新確認メールが送信されてくると、いちいち担当者に振り分け転送していました。それを、Google Apps Script を使ってメールを管理担当者に自動転送できるように組んだのです。これで、確認メールの検知漏れや作業負荷が一掃できました」。
同社は今後、テレビ会議システムの Chrome devices for meetings の導入も検討。「社内コミュニケーションレベルをさらに高めていきたいと思っています」と岡本氏は結んだ。
株式会社ガイアックスの導入事例
PDF はこちら
G Suite のその他の導入事例は
こちらをご覧ください。
0 件のコメント :
コメントを投稿